日陰のないネット

私はニコ厨である。現在ニコ厨と言うのは珍しがられ、中には老害やオワコンなどと言われ蔑まれたりすることもある。オワコンに関しては、コンテンツを作っているのが私たちなので言ってる人は頭が悪いのかと思うが、老害に関しては納得できる部分もある。実際、youtubeの方が情報を得られる速度が速いだろう。さらに、ニコニコっぽい動画というものがyoutube上にあるということも事実だ。でも私は、ニコニコを見続ける。これだから、きっと老害と呼ばれているのだろう。しかし、私がニコニコを見続ける理由の一つにニコニコの空気が好きだというものがある。

 

日陰が好きな私と言うニコ厨

今やネットは誰もが使うようになり、ネットは現実の延長線上にあると言っても過言ではないと思う。現実で嫌なことがあったからネットに逃げ、現実とは一味違う特別な世界にのめり込む、と言った特別感のあるネットはもうないのかもしれない。しかし、私はその特別感のある場所というのをニコニコが提供してくれているのではないかと思う。オタク趣味でゲームやアニメが好きだけど、ここなら皆で楽しめる、という特別な場所である。しかし、オタクは多様化、一般化した。現実にもオタクの居場所は大いにあるし、ゲームやアニメが好きということも普通になった。ボカロは一般の人でも聞くようになった。そうすると、特別なオタクの場所は一般にも知れ渡り特別ではなくなってしまう。現在多くのオタクはyoutubeに存在している。しかし、youtubeは一般の人が多くいて、私は特別な場所ではないと感じる。この持論だと、ニコニコの動画がyoutubeに転載されたら特別な場所が汚される、と言う風に捉えられるかもしれない。それに答えを出すとすれば正しいかもしれない。ニコニコが閉鎖的でオタクたちの特別な場所だったとしたら、ずっと盛り上がっていたのではないだろうか。私の特別な居場所が一般化していくことを私は日陰がなくなるという風に呼んでいる。日陰の好きな私からすれば、どんどん陽が当たるネットは少し嫌いなのだ。この日陰が好きという感情は、一種の同担拒否に酷似している。

皆が知らないけど、オタクたちは知っている、そんなアングラで特別な場所があるニコニコ動画が私は大好きだ。